April 03, 2006

『カメラカルチャーマガジンLens002』(Hybrid版CD-ROM)

学ぶことは喜びに繋がるものだと思う物を知ることで知識が増え利口にもなれるそこへ導くために学研雑誌"科学"があったそうした喜びをもう一度本書を通じて感じてみるというのもいいんじゃないか
 『カメラカルチャーマガジンLens002』(Hybrid版CD-ROM)




著 者:合資会社エックスレイ
価 格:1,260円(税込)


■前号の創刊号から続く独特の“ユルさ”と、ほのぼの〜な感覚はそのままに今号も作られてます、カメラのためのカメラ雑誌。
特集はあの!学習教材付きの雑誌、学習研究社の『科学』なんだけど、紹介しているのは雑誌ではなくて「学習教材」のほうでカメラ雑誌ということもあるのか、取上げた教材は『カメラ』なんだな。特集のタイトルがいい感じだよ。"魅惑の学研カメラ"だもん。
 私も小学生のころに学研の雑誌を購読して読んでいたけど、雑誌の中身よりも楽しみにしていたのは教材のほうだった。とくに実験的な内容の教材には夢中になったものだ。とうぜん教材としてのカメラもたのしく「遊ばせて」いただいた(笑)。

 印画紙にほどよい光を当てるだけで写真撮影は可能と理屈は知っていても、実際に撮影が出来ることに驚き、そして不思議だーと思う。その時に考えたことや、感じたことは子供の時期だからこそ重要なのだと思う。
「教育」という観点からみると今号はさらに一歩、突っ込んだ内容となっている。それは学研の編集長に直接インタビューを行っているからだ。
いまこの号に掲載されているインタビューを読んでわかったことだけど、小学5年生の学習要項に"光のすすみかた"というのがあって、教材はそれに基づいて考え出されていたこと。カメラが光の強弱を利用していることから教材として選ばれたことや、初めて教材にカメラを付けた昭和40年代には子供たちの夢のグッズとしてカメラがあったことなど。
現代では使い捨てられるものまであるというのに、夢のグッズといえば笑われてしまうだろう。
こうして特集されている学研カメラだが、ほんとうはもう一度この手で遊んで...いやいや教材として学んでみたいと思うところなのだが、残念ながら本書には教材は付いていない。
その代わり、懐かしの学研カメラがカタログとして収録してある。初代のものから、時代を反映したデザインは次第にカメラの形を変えてゆく。このデザインを見ているだけでもたのしくなってくる。

 誰もが人生の上で同じように感じていると思うけど、学ぶことは喜びに繋がるものだと思う。物を知ることで知識が増え、利口にもなれる。そこへ導くために学研雑誌『科学』があった。
いつも最初はなにも分からない、知らないワケだけど、教材を手にして遊んでいるうちに学びに繋がって自然に知ることになる。
しかも実際に自分の眼で手で確かめることができるのだから、理解はいっそう深まる。
そうした喜びをもう一度、本書を通じて感じてみるというのもいいんじゃないか。
 その他には前号から続く、ローカル線のトホホな旅情が匂いたつ『へべれけ紀行』や、Macintosh雑誌「MACLIFE」の表紙撮影を担当した大内政典氏のインタビュー記事がある。
(文/古野信治@CyberBook Center店長)

Copyright (C) Cyber BookCenter
Posted by dearbk at 00:15:00 | from category: 電子本紹介-CD-ROM版- | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
Comments
No comments yet
:

:

Trackbacks
DISALLOWED (TrackBack)